イエローナイフ(オーロラ)とナイアガラの旅⑬最終章 カナダ最終日編 いよいよ帰国!
さて、いよいよこのイエローナイフ(オーロラ)とナイアガラの旅シリーズも今回で最終章を迎えます。
もっと短期間で書き上げる予定でしたが、相変わらずの遅筆と文章力のなさによる書き直しの連続でアップする間隔が空いてしまいました。
すでに9年前のことなので記憶が曖昧な部分もあり、「たしか、こうだったよな」と思い出しながら記事を書き進めてきました。
そのため、曖昧な部分は事実と若干異なる可能性があります。
このシリーズ全体の数パーセントは意図しないフィクションがふくまれてるとご理解いただきたいと思います。
シェラトン・オン・ザ・フォールズを出発
いつも通りホテルのアメリカ滝が見えるレストランで朝食をとったあと、部屋に戻って荷物をまとめます。
というのも、今日は日本への帰国のみの日程になっているので、次にこの部屋を出たらもう戻ることはありません。
荷物をまとめ終え、ロビーに行くと二日前にトロントに着いたときから専属のガイドをしてくれている日本人ツアーガイドがすでに到着して私たちを待っていました。
車内は相変わらずフロアマットは土だらけ、車内のホコリっぽい空気も来た時そのままの状態でした。
妻と二人むせそうになるのを必死に堪えながら乗り込み、トロント・ピアソン国際空港へと向かいました。
トロント・ピアソン国際空港
ホテルからトロントまではハイウェイでほぼ一本道です。
が、直線で結ぶと約60kmなんですが、バカでかいオンタリオ湖の対岸にあるのでグルッと陸路を回らなければならないため、道のりはその倍の約120kmあります。
片側三車線のハイウェイは右側と真ん中、日本でいう走行車線は渋滞してますが、左車線(追い越し車線)はガラガラで滑るように走ることができます。
これは、このシリーズ⑨
で説明しましたが、1台の車両に2人乗り以上乗っていないと追い越し車線を走ることができないためです。
1人で追い越し車線を走れば違反となり、罰金が課せられます。
ですから、この状況をみるといかに1人で1台ずつ車を使用してるかがわかりますね。
ホテルを出てから、おおよそ3時間足らず、昼前くらいには空港に到着しました。
ここでガイドさんとはお別れになります。
「日本人は汚い車が嫌いだから、ガイドをするならもう少し車をキレイにしといたほうがいいよ」と言いたいのをグッと堪えて3日間のお礼を伝え、空港内へと向かいます。
空港内では、昼食をとったり、お土産を物色しながら時間を過ごしました。
このあと、連続飛行としては世界的にも最長の部類になる13時間の成田まで直行便が控えています。
しっかりと備えておきたいところですが、何を備えればいいのかさっぱりわかりません。
とりあえず、心の準備だけは怠らずにしておけば間違いないでしょう。
結局、大したこともせずに過ごしていると、出発時間が近づいてきました。
無事に搭乗手続きを済ませ、飛行機に乗り込みます。
飛行機の離陸の瞬間ってなんだかドキドキしませんか?
「本当に飛べるんかな?」なんて思ったことありません?
しょっちゅう乗る人は慣れてるからなんも考えずに乗ってるんでしょうけど、私のように数年に一度だとそんなことばっかり考えてたりします。
まぁ、絶対に飛べるんですけどね。
ちなみに、離陸前の加速って好きですか?嫌いですか?
私は大好きなんですよ。
あのシートにグーっと押し付けられるようなGがかかるのが気持ちいい!
ちょっとしたレーサー気分ですよ。
そうこうしているうちに、出発時間が近づいてきます。
これで飛び立てば、次いつカナダに来れるか、もしかしたら一生来ることがないかもしれません。
ターミナルビルからゆっくりと滑走路に移動をし始め、とうとう現実に引き戻されちゃうんだなぁ、なんて感慨にふけっていると、滑走路の端から急加速し、シートに押し付けられるGを感じながらテイクオフ!!しました。
機内にて
十分な高度まで上昇し安定飛行に入り、周りを見渡すと機内はガラガラです。
半分どころか三分の一くらいしか乗っていません。
しかも、ほとんどが日本人です。
そりゃそうでしょう。このころの日本は放射能が漏れるだのなんなのって外国人労働者もこぞって国へと戻っていく状況でしたから、好き好んで日本に来る外国人など皆無だったわけです。
これはチャンス!!
私達は当然エコノミークラスです。13時間のフライトとなるとエコノミー症候群をはじめ、疲労のことなどを考えるとゆったりと帰りたい。
窓際の三人掛けの席でしたが、もう一度周りを見回すと真後ろが3席とも空席です!
バスや電車と違って途中で乗ってくる人はいません。つまり後ろの3席は日本まで空席なわけですね。
新婚旅行だけど妻を席に残して速攻で後ろの席へと移動しましたよ。
これで二人で3席分ずつ確保しました。試しにゴロンと横になると広々として快適そのもの。
気分はファーストクラスです!
そのまましばらく横になっていたらすっかり夢の中に落ちていきました。
どれくらいの時間寝ていたのか分かりませんが、フッと目が覚めました。
とくに気流が乱れて飛行機が揺れたりしたわけではなく自然と。
窓の遮光を開けると外は昼間のように明るく、陽が照っていました。
起きたてでまだ焦点が合わない目で下を覗きこんでみます。
雪と氷の大地が一面に広がっていました。座席の目の前にあるモニターに現在地と飛行ルートが表示されています。
正確にはわかりませんが、おそらく北極圏のあたりのようです。
普段あまり目にする機会がない景色だったので、しばらくボーッと見ていましたが、ずっと同じ景色しかないので、すぐに飽きてしまいますね。まだ13時間の旅は始まったばかりですが。
機内食も何度か出てきて、そのたびに妻の横にある本来の自分の席に戻るのですが、食事だったかおやつだったか忘れましたが、一度カップラーメンが出ました。
ちゃんとNISSINのカップヌードルです。
味は日本では見かけない【チキンフレーバー】ですって!
どんな味だったかって言われると正直覚えてないし、まずかった記憶はないのでそれなりに食べれたんだと思います。
それよりも写真を見てわかると思いますが、このセンスがない開け方。
ウチの年長の子供だってもう少しきれいな開け方できるよ!CAさんたち!!
仕事がいっぱいあって大変なのかもしれないけど、乗客が3分の1しか乗ってないんだからそれなりに時間はあろうよ。
もうちょっと丁寧に開けてほしかったな。
まぁ、味は一緒だからえぇけど。
日本上空
機内では疲れていたせいもあって、食事の時以外はほとんど横になって寝ていたように思います。
少なくとも8時間は寝て過ごせたんじゃないかな。
そうこうしているうちに、とうとう日本の上空に近づいてきました。前のシートのヘッドレストに埋め込まれたモニタで確認すると、飛行ルートは青森県の上空から日本列島に入り、そのまま太平洋岸に沿って南下し成田に着陸となっています。
自分の人生においても大きな出来事の一つである東日本大震災。
その爪痕を上空から見届ける機会を得たので、単なる興味本位からでなくしっかりと見ておくべきだと思い、窓から下をのぞき込みました。
いよいよ日本上空に差し掛かってきたところで、飛行機が海からスーッと離れていきます。
あれ?と思いモニタを見ると表示されている飛行ルートから外れ、日本海側にルートをとります。
やっぱり太平洋側は見るべきでない景色が広がっているってことでしょうか。
回りの乗客たちも窓の下をのぞき込んでいますが、ルートが外れて困惑しています。
見届けたかったので残念ですが、こういうルートをとったということは、誰でも彼でもむやみに見ない方がいいってことでしょう。
結局、新潟県のあたりまで日本海側を南下し、そこから左に旋回して長野県を横切り成田空港の上空まで帰ってきました。
夢の新婚旅行が終わり、現実に引き戻されるときがきてしまいました。
もうこのまま着陸してほしくないってくらいに思いましたね。
そんな個人の意思とは関係なく、当然のように飛行機は無事に着陸しました。
もうここは日本です。現実世界です。
旅の終わりっていつも思うけど切ないですね。
無事帰国!
それでも、素晴らしいオーロラやナイアガラが見れたし、いい思い出もたくさん作れた旅でした。
また明日から現実世界で頑張っていくしかないかぁ!!!
おしまい
シリーズを最初からお読みいただいた方、ありがとうございます。
今回初めてご訪問いただいた方、すぐ下にこのシリーズの目次がありますので、お時間があるときで構いませんので読んでやってください。よろしくお願いします。
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